「……心配、かけて、ごめん、ね…?もう、大丈夫だよ。」
私は動かない腕の代わりに桜に頬ずりをした。
すると、病室の扉がガラリと開く。
驚いて、見るとそこには私の家族と、医師、看護師が駆けつけていた。
私と桜が話している間に、新さんが呼んでくれたようだ。
「春花様。目を覚まされて良かったです。どこか、不調なところなどございますか?」
医師は、丁寧にそう訪ねてきた。
私は、首を緩く横に振って返事をした。
「良かったです。それでは、少し診察させていただきますね。」
そういうと、サッと診察をした医師。
「特に以上はありませんね。しかし、しばらくは上手く体を動かせないでしょう。3年間という時間眠っておられたので、スムーズに動かせるのに最低でも数ヶ月はかかると思います。数日間は安静にしていてください。では、失礼しますね。」
そういうと、医師達は部屋を出ていった。
