私は、静かにゆっくりを目を開けた。
目の前には白い天井があり、薬品のような匂いがした。
ここは、、病院…?
私は目線だけを動かして、辺りを見渡す。
「……な」
そこには懐かしい顔の人達がいた。
私の口の酸素マスクによりくぐもった声を拾ったのか、私の大切な人が私の元へやってきた。
「…やよ、い?わかるか?」
彼は驚きつつ、そういった。
そんな彼の言葉にみんなが私を見た。
「弥生…」
「やよ、いちゃん、、だ〜」
彼女達ふたりは私をふわりと抱きしめた。
2人のすすり泣く声が聞こえる。
それを聞いて、私まで涙がこぼれてきた。
2人のように抱きつきはせずとも、他のみんなも嬉しそうに、私の方を見ていた。
「…み、んな…。」
『弥生!!もう!心配したんだからね!うっ……目が覚めてほんとに良かった〜!!』
走りよってくる桜を葉月と皐月は、素早く避けた。
そのタイミングで桜は私の首元に勢いよく飛び込んできた。
ふわりとした毛並みが私に触れる。
少しくすぐったいけれど、今はそれがとても心地よかった。
