────今(大災厄から3年後)────
~愛斗side~
俺は今、大学部にいる。
暦月学園高等部を卒業し、大学1年生になり、半年が経とうとしている。
今日は、約2ヶ月後にある学園祭の企画について考えるために、高等部でSクラスだった11人が生徒会室に集まっている。
高等部のときに新先輩と、長月先輩に頼まれた生徒会はあの大災厄の後、眠り続けていた俺たちの代わりにAクラスの優秀な生徒たちが最後までやってくれた。
大学にもなれば、生徒会とは言わないけれど…学校のまとめ役として、Sクラスの人は全員何かしらの役職に着くことになっている。
もちろん、Sクラスは高等部の時と変わらない。
ただ、高等部とは比べ物にならないくらいやることが多い。
「こうしてみんなで集まるのは久しぶりかしら?君たちがここへ入学してきた時以来ね…。」
長月先輩の一言で話し合いは始まった。
「じゃあ早速だけど、何やりたいか教えてくれるかしら?」
その言葉に全員で顔を見合せた。
やりたいと思っていることはみんな一緒のようだ。