奇跡を起こした12の月光




数分後、さっきの看護師と共に、診てくれている医師がきた。



「目が覚めたみたいですね。良かったです。」



医師はそういうと丁寧に、でもテキパキと診察を始めた。



「うん。問題ないですね。あと、数日は様子を見たいので、入院しておいて下さい。」



「ありがとうございます。」



俺は、医師に頭を下げた。



その後、続々とペットたちのパートナーがやってきた。



愛の時と同じように、テキパキと丁寧に、診察をしていき、話をしていた。



『愛斗、大人になったな。寝ているうちに成長したんだな。』



愛は柔らかく、暖かい声でそういった。



俺は、愛が目を覚ましたのと、今の言葉で少し泣いてしまいそうになった。




何とか、涙は堪えた。



「愛、ありがとう」



俺は、今までなかなか言えなかった感謝の言葉を口にした。



そして、俺たちは目を合わせ微笑んだ。