奇跡を起こした12の月光




会いに行く時は、必ず雨涙と共に…。



そして、愛斗のところだけではなく、他の11人のところにも毎日いった。



私達親は、自分たちの子供たちを誇りに思っていた。



私達から見ればまだ子供な子たちが、立派に役目を果たしたのだ。



毎日祈るように目を覚まして欲しいと思いながら、そばに寄り添うように、自分たちの子供を見ていた。







それが、半年近く続いた時。



だいぶ元に戻ってきた国の復興の仕事をしていると、



病院から連絡が来た。



愛斗が目を覚ましたと。



私たちは病院へ一目散に向かった。



「愛斗!!」



「……と、さん。かぁ、さん。」



酸素マスクで少しくぐもった声で喋る愛斗。



私たちは彼を抱きしめた。



やっと目を覚ましてくれた!



やっと、会話ができる、!



長かった眠り続けていた時間を埋めるように、私達はしばらく抱きしめていた。





「…そろ、そろ…離して、、。」



少し嫌そうな顔をしながらそう話す愛斗の声で私達は、離れた。



すると、あたりも騒がしいことに気がついた。



「なぁ…父さん。愛は…まだ起きて、ない?」



「…あぁ、まだだ。」