奇跡を起こした12の月光




体感は数秒位だった。



しばらくあたりは光続けると、スっと消えていった。



私は、目を開くと驚いた。



「…これは、!」



今まで覆っていた暗い霧までもが消滅し、空にあった大きな穴もきれいさっぱりなくなっていたのだった。




「静空!傷が…!」



雨涙が何やら驚いて私を見るので、自分の姿を見下ろしてみた。



すると、驚くことに、今までの魔物との戦闘で負った傷が全て綺麗に消えていた。



雨涙も、従者も全ての傷が消えていた。



空を見れば、1人の少女がゆっくりと地面へと落ちていく姿が見えた。



「弥生ちゃん…」



そう、彼女は愛斗のパートナーの弥生さんだった。



私たちは、彼女が落ちていった所まで急いでかけていった。



着くと、そこには、他にもたくさんの人達がいた。



その中央に倒れているのは、この大災厄から、この国を、世界を救ってくれた12人の少年少女と、それぞれのペット達だった。



私が放心していると、私達の延長線上にいた、男性が動き出した。



同じように放心している周りの人達に次々と指示を出し、彼らをゆっくりと病院へ連れていった。