奇跡を起こした12の月光




あぁ、、、



思い、出した…



これは多分私の中に刻まれていた記憶。



一筋の涙が流れた。



「やら、ないと…。
でも、封印だけではダメ。
一生こんなこと起きないようにしないと…」



わたしは、自分の力でやり遂げる…!



誰も死なせない



『弥生、力を貸すわ。』



「それはダメ!桜が…!!それに、私一人でやるのよ!」



『知ってるわ。だから、貸すと言っているの。しっかりと返してもらうわよ。』



桜はにっこりと微笑んだ。



暖かい



優しい桜の気持ちに私は思わず涙がこぼれる。



何度も何度も、拭っても拭っても流れてくる。



「わかった。桜、力を貸して。」



私は、今までで1番の魔力量を持って生まれてきた。



それは、きっとこのために…



桜は私の手を取った。



「光の精よ、みなの想い、願いを乗せた
暖かな月の光で永遠の消滅を

ウォームムーンライト!!」



眩い光が視界を埋める。



私たちが産まれる前に封印した、何世代もの人達が応援してくれているような気がした。