奇跡を起こした12の月光





……え?



後ろから声が聞こえ、振り返ると、そこには愛斗と愛がいた。



『おい、俺を入れ忘れるなよ。』



少し怒った口調で言った愛。



あぁ、愛斗だ。



見たところ、かすり傷はあれど、大したことは無いみたい。



「あい、と………!」



『…愛!』



私と桜は同時に大切な人達の無事に安堵し、微笑んだ。



「『…///』」



その後すぐに彼らは頬をほんのり紅くした。



…ん?



どうしたんだろう…。



まさか、目に見えないだけで、大きな怪我をおっているのかしら?!



「愛斗たち、大丈夫?!顔が紅いわよ!!」



「あぁ、問題ない。」



そう?ならいいけど…。



「あっ、というかなんで2人はここにいるの?!王都は?大丈夫なの?」



「大丈夫だ。頼もしい仲間たちが頑張ってくれてるよ。弥生がここで頑張ってるって聞いて、みんなが行ってこいって言ってくれたんだ。」



そう、なんだ。



でも、愛斗のこの言い方から察するに、みんな無事なのだろう…



良かった。



一時的とはいえ、ひとつの不安がとけ、私はほっと一息ついた。