奇跡を起こした12の月光



「桜、人の姿と、フライ解いて」



『いやよ!私はまだ大丈夫だわ…!』



頑固ね…



「桜、私の肩に乗るのよ。これは命令よ。」



頑なとして解こうとしない桜、でも、命令には従えないわ。



『わかったわ。でも、あそこの厄介な魔物に、1発、食らわしてからよ、、。』



桜…



こうと決めたら滅多なことがない限り意志を曲げない桜。



しょうがないわね…



『ウィンドブレイド!!』



桜がそう唱えると、そこにいた魔物は木っ端微塵になり、消えていった。



『弥生、ごめん。迷惑かけるわ。』



そういうと、元の姿に戻った桜は私の肩に乗りフライも解いた。



「迷惑なんて、今更よ。謝らないで、桜、一緒にまだ戦いましょう?1人でできないことも、2人でならできるようになるわよ。」



桜は今にも零れそうな涙をこらえ、力強く頷いた。



それでこそ、私のパートナーよ。





「2人より、3人の方が良くない?」