奇跡を起こした12の月光




私は自分の姿を見下ろした。



うん、変じゃないよね…?



私はベッドに沈めていた体を起こし、座った。



「どうぞ」



私がそういうと、ドアがガチャリと音をたてて、開いた。




「お邪魔します」




そんなことを呟いて入ってきた彼。



なんか、笑えてくる…



「……フフッ」



じわじわとくる笑いを耐えきれず、思わず声が漏れてしまった。



「何笑ってんだよ。」



口を尖らせ少し不服そうに言いながらこっちを見た。



「なんか、面白くて…クッ」



「まぁ、いいけどさ。てか、そんなことより、電話したのか?桜居ないからちゃんとできてるかと思って見に来たんだよ。」



愛斗のお節介。



「そっか、愛も今会議中だったわね。でも、心配されなくとも、電話しようとしてたわよ。」



「へー、ほんとかな…?」



なによ、疑ってるの?



確かに、ベッドに倒れ込んでいたけど…



電話はしようとしてたし…



「ほら、一緒にいてあげるから電話かけな?ね?」



私の隣に座り、優しく諭すように言ってくれる愛斗。



優しくされると、調子狂うわ。