そう、このお話はこういう話。



何万年前も昔の話。



あるひとつの国に、12人の仲のいい少年少女たちがいたの。



みんな中学生か、高校生だった。



貴族に、王族、それから従者。



階級も様々だった。



ある晴れた朝。



一人の王族の女の子がこういったの。



「嫌な予感がするわ。それに変な夢を見たの。」



「どんな夢?」



1人の男の子が聞く。



「たくさんの魔物が、たくさんの穴から出てきて、国を闇で包み込むの。そして、それは今回を始めとし、5000年に1度だけ起こる。」



「「そんな…!」」



その話を聞いた者は全員が驚きを隠せなかった。



「──の嫌な予感と夢は当たるからな…」



「あぁ、そうだな。」



「ねぇ、それっていつかとか分かる?」



「分からない…でも、夢に見た日から1週間以内に必ずそれが起こるわ。毎回そうだったもの。」



周りは考えた。



自分たちで何ができるかなんて限られている。



ふと、ある従者の男の子が閃いたように口を開いた。



「僕達で守ろう!だって僕達、12の暦を名前に持つ特別な存在なんだから!」



「うん!そうだよ!私たちなら出来るわよ!なんも根拠はないけど、でも!きっと、信じればなんでも乗り越えられる気がするわ!」