「やっぱり、その姿1番美しいわよ。」



長月ちゃんは毎回私がこの姿になる度にそう言ってくれる。



「やよ…い……?」



「これが本当の姿と、魔力。それに、私はね?全部の魔法を使うことが出来るのよ」



(…?!)



1,2年生と、そのペットたちが私の言葉に息を飲むのがわかる。



そして、ペット達の目線は桜の方を見た。



多分、気づいたのであろう。



桜はペットのトップなんだから。



『改めまして、私はペット界の王の“桜”よ。以後お見知り置きを。』



そう言って桜は人の姿になった。



「さて、紹介はここまでとして、本題に入ってもいいかしら?今から話すのは王家に代々伝わるあるお話。」




そう、王家にしか伝わっていない。



5000年に一度の大災厄。