「あっ!弥生だ〜!!」
「おはよう、弥生!まぁ、もうお昼近いけどねw」
私が教室に入るとみんなが声をかけてくれる。
今、明日のリハーサルの仕上げよね…
邪魔してしまったわ。
言わなくてはダメよね…
お昼休憩まで待とうかしら…?
はぁ…気が重い。
「弥生?」
悶々と考えていると愛斗が私の顔を覗き込んできた。
近い…
「何か言いたいことでもあるんじゃない?」
…?!
「あっ、なんでわかったの?みたいな顔してるね」
クスクスと愛斗は笑った。
「なっ……!」
「俺が誰だか覚えてる?弥生の婚約者兼パートナーだよ?弥生の考えていることくらいすぐ分かる」
愛斗はニッと口角をあげた。
「……愛斗…」
『よくわかってるじゃない、弥生のこと。』
『当たり前だ、俺のパートナーだからな。そのくらい朝飯前だろ。』
桜と愛が話をしていると、長月ちゃんと新さんは何かを察したのか、少し早めに昼休憩にしようと言い出した。
「え…?いいの?」
「もちろんよ!弥生が何を言おうとしているのか知りたいもの。」
「長月ちゃん…。じゃあ、理事長室へ行ってもいいかしら?理事長と、氷谷先生にも伝えたいから。」
理事長には事前に許可はとってある。
氷谷先生は理事長が連れてきてくださるそう。