奇跡を起こした12の月光




また、夢…。



それに、日付も…



こんなにはっきりとした夢見、初めてだ。



文化祭前日…



すなわち…明日。



私はどうしたらいい?



1日で何が出来る?



考えても考えても答えは出ない。



今日は私のご飯の当番じゃない。



学園も、今日は休もうかしら…



それより…



「………桜…」



『はーい!どうしたの?』



私の今考えていることとは真逆ののんびりとした声が聞こえた。



「…」



私はしばらく桜の顔を見つめることしか出来なかった。



『…弥生?どうしたの?顔が真っ青よ?』



桜…



「実は…」



私は夢で見た事をゆっくり整理しながら桜に話し始めた。



『そっか…。弥生は、今日どうするの?』



「それ考えてたんだけど…何をすればいいのかわからなくて。学園を出で街に行って、避難してくださいって言っても、混乱させるだけだろうし…。」



一番危険な学園外の街に知らせる事を一番に考えたけど、ヘタな混乱は避けたいし…



『…じゃあさ、みんなには?言わないの?』



みんな…?



愛斗たちってこと…?