奇跡を起こした12の月光




どうして…



どうして、こんなことにになるまで気づかなかった?



なんのために私はいるの…?



私たちが見た景色は、魔物に侵食されつつある私たちの国、アンノウン王国だった。




貴族や、王族はかろうじて自分たちの力で抑えられている。



でも、なににも属さない平民たちは、荒れ狂う魔物達から逃げているばかりだった。



もう、ここまで広がっているの…?



どうして…?



まさか…



私はもう少し高度を高くして辺りを見渡した。



すると、学園の近くにあったような渦が、あちらこちらに沢山あった。



学園にいた生徒たちは、外を見て気づいたのだろう。



さっきまで学園祭ムード1色だったのが、恐怖に染まっていた。



ごめん…みんな。



ごめん…



私のせいで……



私はネックレスをぎゅっと握りしめると、結界の外へと飛び出した。



※・※