どうして…
どうして、こんなことにになるまで気づかなかった?
なんのために私はいるの…?
私たちが見た景色は、魔物に侵食されつつある私たちの国、アンノウン王国だった。
貴族や、王族はかろうじて自分たちの力で抑えられている。
でも、なににも属さない平民たちは、荒れ狂う魔物達から逃げているばかりだった。
もう、ここまで広がっているの…?
どうして…?
まさか…
私はもう少し高度を高くして辺りを見渡した。
すると、学園の近くにあったような渦が、あちらこちらに沢山あった。
学園にいた生徒たちは、外を見て気づいたのだろう。
さっきまで学園祭ムード1色だったのが、恐怖に染まっていた。
ごめん…みんな。
ごめん…
私のせいで……
私はネックレスをぎゅっと握りしめると、結界の外へと飛び出した。
※・※
