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気持ちのいい晴れの日の今日、私は朝から天気に似合わず嫌な予感がしていた。



でも、明日に学園祭を控えた生徒たちは皆最後の最後の仕上げに取り掛かっていた。



「よし!じゃあ、1時間のお昼休憩にしよっか!」



長月ちゃんの声によって始まったお昼休憩。



みんなぞろぞろ学食へと向かっていった。



その時



────ガタン



「きゃあ!何今の?!」



今、学園が揺れた…?



と同時に遠くから聞こえる恐怖の混じった悲鳴。



何…今の……



ブルッ …ドクンッ…



嫌な…予感……



私は、教室を飛び出した。



「弥生!?」



愛斗が後ろで私の呼ぶ声が聞こえて来る。



でも、私は必死に足を動かした。



外に出てみると、空は真っ暗だった、



分厚い雲が浮かんでいる。



「フライ」



羽が生え、空へと浮かんだ私の体。



「桜!」



『えぇ……あそこね。』



いつの間にか人の姿になった桜が指さした方を見れば…



そこにはブラックホールのような大きな渦。



そこからものすごい闇の力を感じる。



学園の周りには結界が張られ、なんともないものの、結界の外は悲惨な状況だった。