奇跡を起こした12の月光




「「「「「「いただきます!」」」」」」



こういうところも…。



まぁ、挨拶は当たり前のことだけど…



でも、たまに省略しがちになってしまう。



「「ん〜!おいひぃ〜!!」」



葉月と皐月が同時に顔を綻ばせて笑った。



案の定、神無月くんと如月くんは2人に見惚れている。



何故か愛斗はこっち向いてるし…



「どうしたの?」



あんまりこっちジロジロ見られると落ち着かないんだけど…



「いや、弥生そんな箸進んでないなって思って。」



あ〜…4人を見てたら手が止まってしまっていたわ。



「そういう愛斗は食べるの早いのね…」



彼のお皿を見るともう何も入っていなかった。



どんだけ食べるの早いのよ…。



「そっちが遅いんだろ。」



え〜…至って普通の速さだと…



「てか、そろそろこっち向くのやめてくれない?食べにくい。」



そういうと彼はフッと笑って目線を元に戻した。



何最後の笑い方…



なんかムカつくわね。



まぁ、目線外してくれたのはいいけどさ…



私は少しイラッとしながら残りのご飯を食べ終えた。





幸せすぎて忘れていたんだ。



結局は私がいるから何も起こらないということは無いのに…。



油断していた。



もう少し早く気づいていればよかったのかもしれない…。



みんな、ごめんね…