「あっ!それならさ、広範囲に広げられるように先生たちに手伝ってもらうのは?」
白雪先輩が閃いたように言うと、そこに師走先輩が付け足した。
「なら、俺いい先生知ってるよ!氷谷先生と、ここの理事長だよ!」
えっ?!
たしかに、2人はこの学園の先生の中でTOP2の人達だけど……
広範囲魔法なんて……
私は葉月をちらっと見た。
「……そういえば、昔、私お爺様に聞いたことがあるわ。たしか、“星川家の中で1番広範囲魔法が得意なんだ。学園にも飛び切り広範囲魔法が上手い先生がいるぞ”って言ってた気がする…。当時は私はその言葉をあまり気にしていなくて頭の片隅に入れていたんだけど、まさかね…」
すごい偶然。
でも、師走先輩が教えてくれて、葉月が思い出してくれて、結構助かった。
「じゃあ、2人に事情を話しておくよ。他に何かあるか?」
新さんがまとめたあとは、皆質問はなかったみたいで、リハと本番にむけて再び練習を始めていた。
