でも、愛が朝見た桜はいつも通りだったらしい。
だから多分、体調が悪い訳では無い……
待てよ。
そういえばこの前弥生が倒れていた時、人より影響を受けるペットの桜は全然変化はなかった…。
それで弥生が魔法を作れることを知ったんだけど…
まさか…今回もそのパターンか…?
『…と……愛斗!何ぼーっとしてんだ?らしくないな。』
愛……
「いや、弥生が家で倒れてないか心配になって…。」
『でも桜は元気だった…あっ、そういえばそうだな。音川さんはこの前桜に魔法をかけてて……』
「あぁ…」
たとえ弥生が俺のパートナーだからって特別に相手の何かがわかるとかでは無い。
ただの口だけのパートナーだ。
でも、パートナー同士で両思いになる…つまり、恋人になったら口だけのパートナーではなくなるけどな。
「愛斗〜?さっきからぼーっとしてどうしたの?」
「もう、龍はわかってないわね。愛斗は弥生が心配なのよ。」
葉月がにやにやしながらこっちへ来た。
なんなんだよ。
「でも、朝桜にあったけど、かわった様子はなかったよ?」
