奇跡を起こした12の月光




目も合わせてくれないし…って、なんか拗ねてる?



え?なんで?



さっきからハテナばっかりだよ…



「愛斗、なんか拗ねてる?」



「別に…」



絶対別にって顔じゃないよ!



何に対して拗ねているのかしら?



心当たりがない……



「別にって言うくらいなら顔上げなよ。愛斗、全然別にの顔じゃないよ?どうした?」



如月くんも気づいたのか愛斗に聞いている。



一向に答えようとしない愛斗。



もう、ほんとわからない人だわ。



私がそんなことを思っている時、私と愛斗以外の4人が



〈〈〈〈付き合うのも時間の問題(かしら)(だな)〉〉〉〉



と思っていた。



そんなことも知らない私は時計を見て、もうこんな時間と驚き、みんなに一言言ってから自分の部屋へと戻って行った。



今日はひとつ学べたわ。



私が隠し事を明かしたらみんなが思ったより反応して、質問攻め…になる。



はぁ、今日は疲れたわ。



明日何かあるかしら…?



段々と閉じていく瞼に抗えず、私は夢の中へと飛び立った。