「で、前から気になってたんだけどさ、いつから名前で呼び合うようになったのよ!」
え?!
えと……
これは困ったわ…
葉月達には婚約者ってことまだ言ってなかったわよね…
「えと……き、今日?」
「なんでそこ疑問形?」
「そ、それは…」
「弥生、なにか隠してるでしょ?なら愛斗に聞いちゃおっと!あい…っ」
私は慌てて皐月の口を塞いだ。
あっぶな〜
「皐月、何してるのよ!」
私が少し怒ったような口調で言うと、皐月はしゅんとなり、素直にごめんなさいと謝ってきた。
うぅ…その顔はしないで欲しい…
それより、私も少し強く言いすぎたわね。
「私もごめん。少し強く言いすぎたわ。」
「ううん、私がしつこく聞きすぎたわ。つい楽しくなっちゃって…」
楽しく…?
「ハイハイ、そこまで。あと、私も少し楽しいわよ。弥生があんなに顔に出てることなんて初めてだもの。これも愛斗のおかげかしら?」
葉月はクスッと笑った。
そっか…私、そこまで感情出さないもの。
でも、顔に出てたんだ。
まぁ、少し恥ずかしかったのよね…正直……。
なんでかは分からないけどね。
「弥生、明るくなった。今の弥生、私結構好きよ。」
「私も!今の弥生ちゃん前より近い存在になった気がする!」
そんなに変わったのか…
みんなに言われてるよ…
私は少し可笑しくなって笑った。
隣を見ると、葉月と皐月も笑っていた。
