奇跡を起こした12の月光





そう思い、弥生に聞いてみると



「それなら大丈夫だよ。いつもこんな感じだし、もともと長居するつもり無かったしね」



そうだったんだ。



「弥生、桜は呼ばなくていいの?学園に戻るなら桜も一緒に戻るだろ?」



『それならもうここにいるわよ。』



「え?!桜、いつの間に…。」



「ついさっき戻ってきたのよ。それじゃあ揃ったことだしお父様の所へ行きましょうか!」



この後、俺たちは弥生のご両親の元へ行って挨拶してから学園へと戻った。



「弥生ちゃん!おかえり!」



「弥生、おかえりなさい。みんな待ってたわよ。」



え?俺は?



龍と雪人なら俺におかえりって言ってくれるよな?



言ってくれなかったら俺さすがにムカつく。



「音川さん、おかえり!早く中へ入って!お腹すいてない?」



「音川さんおかえり。ついでに愛斗も。」



「あれ?愛斗くん、居たの?」



「気づかなかったわ。」



「俺も…」



酷すぎないか?



雪人はなんとか俺にも言ってくれたけど…



「ついでにって何だよ!それにみんな俺の事忘れすぎだ!」



「「「「「あははっ」」」」」



なんか悔しい…



俺がこんな思いするなんて…



「俺もう知らん。部屋戻る。」



からかわれたのが悔しくて俺は部屋へと戻ろうとした……が…



誰かに服を引っ張られてる。