「おかえりなさいませ、弥生お嬢様。そして、水無月様。」
「あっ、愛斗でいいです。」
「かしこまりました。」
彩雨さんが急いで私たちの所へと来てくれた。
「彩雨さん、私、部屋に行くわね。」
「かしこまりました。李桃様達が帰ってきたら言っておきます。愛斗様はどうなさいますか?」
「え、っと……俺は、、」
そういえば、愛斗勝手に連れてきてしまった…。
どうしましょう…
「愛斗…ごめんなさい。勝手に連れてきてしまって……あなたはもう、帰ってもいいわよ。」
自分で連れてきたくせにね…
帰ってもいいよって…
自分勝手すぎるわ…
でも、それしか思いつかなかったし…
嫌われてしまったかもね…
私は自嘲気味に笑った…。
「では、俺はこれで…。じゃあね、弥生。」
「…うん……」
それだけを言って私は逃げるようにその場を去った。
それに一刻も早く、部屋に戻らなくては…
私がやばい…
それに、みんなに心配かけてしまうわ。
私は部屋に着き、寝室まで行った。
そうして、ベットへ倒れ込むようにして意識を手放した。
