「水無月くん!みんな見てる!離して。」
私は騒がしい周りを少し気にしながら彼の胸を叩いて何とか脱出を試みる。
「別に気にしてない。離さない。」
抱きしめられたまま言われるから、耳に息が…
うぅ…もう!
すると、待ちきれなかったのか1年のSクラスの人達が集まってきた。
「ちょっとちょっと!何があってこうなったのよ!?詳しく教えなさいよね〜!」
「さすがに今ここじゃダメだから、早く寮戻ろ!葉月ちゃん、後で一緒に問い詰めましょう!」
あわわ…!
大変なことになった。
てか、そろそろ離して〜!
「水無月くん!」
「しょうがないな〜。」
渋々といった様子で私をやっと離してくれた。
ほんとに困る!
「行くわよ!みんな手繋いで。「え?!弥生大丈夫?!さっき魔法使ってたよね、結構!?」大丈夫だよ。「で、でも!」…テレポート」
いつまでも納得の行かなそうな女子2人をスルーして私はみんなと部屋へと戻った。
もう、2人とも心配性すぎるのよ。
私は大丈夫なのに…。
