「あっ、弥生顔…」
顔…?
あっ、そういえば少し掠ってたんだっけ?
「ヒーリング」
暖かな光が水無月くんのてから出た。
すると、跡形もなく傷跡は消えていった。
馬鹿なの?
ただでさえ、魔力結構使ってるのに…
私ははぁ…とため息をついた。
「水無月くん、手出して 」
私がそういうと、素直に手を出してきた。
「シェア」
私は水無月くんに魔力を少しあげた。
じゃないと、水無月くんが倒れてしまうからね。
「ありがと。」
水無月くんは少し照れている。
少しは可愛いところあるんじゃない。
楽しかった。
私はこの時少し、彼をパートナーとして受け入れた。
「行くか、なんか目をキラキラさせながら待ってる人たちいるし。」
「そうだね!行こっか、愛斗!!」
それだけを言って、みんなの所へ行こうとしたら…
急に腕が引っ張られた。
そしてふわりと柑橘系の匂いが香った。
何?!
なんか、抱き寄せられてる…?
「「「「「きゃーーーーー!!!!!!」」」」」
「…俺、弥生に負けたよ?」
それだけでわかってしまった。
顔が熱い。
「特別よ、楽しかったから……//」
私は赤い顔を隠すように下を向いた。
試合は終わったのに、まだチラホラと生徒たちがいる。
さっきからうるさい。
