奇跡を起こした12の月光




──キーン



お互いの剣がぶつかりあった。



剣の攻防戦がしばらく続いた。



さすがに私も少しやばいかも…。



相手は男の子だから力も強い。



まぁ、押されるわよね。



すると、私の横スレスレに剣が来た。



避けきれず少し頬に掠ってしまった。



あーあ、やっちゃった。



体力も結構使わされたし、一気に行くか。



「ペタルブレイド!」



花びらの刃を沢山出して水無月くんへと向かわせた。



一応全部の魔法を使えるから、少しの電気を纏わせて。



「…グッ……」



水無月くんは倒れてしまった。



意識はまだあるみたいね。



良かったわ。



「……勝者、音川弥生!!」



「「「「「わぁぁぁああ!!!」」」」」



相手が戦闘不能とみなしたのか、私の勝ちが決まった。



私はすぐに彼へと歩みを進めた。



「大丈夫?」



私は手を差し出した。



彼は私の手を取って立ち上がり、大丈夫と言った。