それに、正直もう呼ぶつもりはなかった。
「呼ばないわよ。」
「なんで?」
なんでって言われても…。
「じゃあさ弥生。今日朝競技場に来て。この前の約束覚えてるよね?」
「…?もちろん覚えてるわよ。でも、それとこれなにか関係あるの?」
そうは思えないけど…。
「あるよ。これで俺が弥生に勝ったら俺の事名前で呼んでよ。ずっと」
そんなこと…
絶対に嫌よ!
「…い「もちろんいいよな?なにがあってこの話になったか覚えてる?」」
な?!
私の言葉を遮って言った水無月くん。
確かに、覚えているけど…
「あの件は感謝してるわ。でも、これはまた違うじゃない!」
「違わないと思うけど?でも、ちょっとこういうのつけた方が面白くない?」
全然面白くないわよ!
何言ってるの?
「まぁ、決定事項だから。弥生に拒否権ないよ」
やられた…
はぁ、もういいや。
どうとでもなれ、よ!
負けない自信あるし。
私たちの話が一段落すると、葉月の声が聞こえた。
「2人ともどうしたの?学校行かないの?」
「ごめん、今行くわ!」
私は水無月くんを置いて葉月たちの元へと駆け寄って行った。
