私のことを暖かく受け入れてくれたり、
可愛いふたりに抱きつかれたり、
自然すぎるほどに水無月くんは助けてくれたり。
わたしにはいい人が周りに沢山いる。
勿体ないくらいに…
「はいはい、みんなそこまで。今日は学校行くんだろ?」
神無月くんの言葉で2人は離れてくれた。
「それじゃあ、行きましょう。どこまで歩いていく?私は校門の前は絶対に通りたくないわ。」
服を正しながら私はみんなに聞いた。
「そうだね〜。あっ!裏門とかは?」
「裏門もダメだよ。あそこも待機してる人がいた。」
おぉ、さすが水無月くんだわ。
裏門での状況も知ってるなんて…
「じゃあ少し手前でテレポートする?」
「無難にそれで行こ!」
如月くんと皐月の会話ですぐに決まった。
みんなが順々に寮を出ていく。
私も出ようとしたところで誰かに腕を引っ張られた。
私も引き止めたのは水無月くん。
そういえば、さっき助けてもらったんだったわ。
「あっ、さっきはありがとう。倒れそうになったの助けてくれて。」
私は少し照れくさくて俯き気味に言った。
「怪我しなくてよかった。てか、もう名前呼んでくれないの?」
なっ?!
そんなこと急に言われても…
