奇跡を起こした12の月光




※・※



『…ぃ……や…い!弥生…!はやく起きなさーい!』



私は、朝桜の声で目が覚めた。



ふぁ〜あ。眠い…



「桜…もう少しだけ寝させて。」



私は再び目を閉じようとした。



『は?ダメに決まってるでしょう!早く起きなさい!学校行かなきゃ!弥生の身の回りのお世話、椿様から任されてるのよ!』



椿様とは、私のお母様のことだ。



桜は、私の布団を剥ぎ取った。



うぅ…さむっ!



もうわかったわよ。起きればいいんでしょ、起きれば。



「ふぁ〜ぁ。おはよう、桜」



『やっと起きたわね。弥生。』



すごく満足そうな顔してる。



なんかムカつくわ。



『ちょっ!ごめんなさい!からかったこと謝るから、だから、抑えて…』



桜に言われてやっと気づく。



知らないうちに、魔力を少し放出してたみたいだ。



でもこれは、桜が悪い。



私を煽って来たのだから。



でも、大事なパートナーに倒れられると困るので、魔力を抑えた。



『…ハァ。弥生に殺されかけたわ。』



ふふっ、してやったり!



私は満足して準備を始めた。