奇跡を起こした12の月光





困ったわね…。



どうしようかしら…



「それ、私達も聞いてもいい?愛斗が弥生に聞くこと。」



え…?



「俺はいいけど、質問内容お前らわかっとらんだろ?」



「それはもちろん!でも、私たちだって弥生のこともっと知りたいから…。」



葉月…。



葉月の言葉は嬉しい…



でも、こうなってしまったら私は断るに断れない…。



これは言えってこと…?



Sクラスのみんなに…?



何聞かれるかはまだわかんない。



でも、何聞かれるかなんてだいたい予想は着く。



多分私の予想通りだと思う。



それ以外で聞きたいことなんてないだろうし。



まあ、学校着いたらどうせ聞かれるんだろうな…。



ここは頷いておいた方がいいのかしら…。



『……弥生…』



桜が何か言いたげにこちらを見た。



「……大丈夫よ。」



桜を安心させるように微笑んだ。



「…わかったわ…質問答えてあげる。」



私は覚悟を決めた。



ここで断ってもいつかは知られる。



なら、言っておいた方が楽だし…。



最後まで桜は心配していたけど、私は揺るがなかった。