まぁでも、この合宿という名の旅行が終わったら私なんか色々聞かれそうだわ。
水無月くんとの手合わせもあるし…。
どうしようかしら…
さすがに本気は出しちゃダメだよね…。
出したらいくら水無月くんが強くても死んでしまうことだってある。
私は自分の魔法が怖かった。
少し本気を出せばすぐに周りは怪我をしてしまう。
あの運命の元に生まれた人は必ずしもこうなってしまうのよ。
ほんとに残酷よね。
「…ぉ…わさ…音川さん!おーい!」
「……どうかした?水無月くん」
「いや、ぼーっとしてたから大丈夫かなって思って。」
「えぇ、大丈夫。ありがとう。」
「みんなが先に寝る準備とか色々しちゃってるけど大丈夫?音川さん声掛けても反応無かったから勝手に決めちゃった。」
眉をへの字に曲げて申し訳なさそうにする水無月くんの顔が写った。
そんなにぼーっとしてたのかしら?
でも、色々考えてたからな…。
でも、こればかりは私が悪いし、そんなことで怒ったりしないわ。
「ごめんね。」
「いいよ!全然。音川さんも寝る準備とかしてきなよ。」
「そうする。」
私は、部屋へと帰っていった。
