「音川さん?行かないの?また置いてかれるよ?」
クスッと笑った水無月くん。
なんか、意地悪ね…。
たまに絡みづらいのよね。
それに、俺様か優しい王子様か、どっちかの性格だけにして欲しいわ。
「行かないわけないでしょう?」
私は、少し水無月くんを睨んでちょっと前を歩いている葉月たちの所へと少し駆けて行った。
「できたわよ〜!!さぁ、たんと食べてね!久しぶりにみんなと食べれるから張り切って沢山作っちゃったのよ。」
照れたような…楽しそうな…嬉しそうな…。
とても可愛らしい笑みを浮かべた深月さん。
ほんとに神無月くんのお母さんなのかしら?
まだ20代くらいに見えるわ。
「わぁ…!!美味しそう!!」
「そうだね。」
「ほらほら、早く食べたいからみんな席ついて〜」
「「「「「「いただきます」」」」」」
ん〜…!美味しい…!!
深月さんの料理ほんとに美味しいわ。
なんか、温かい…!
「美味しいです。」
「弥生ちゃん、ありがとう!」
ふわりとした笑みを向けられた。
女の私でも惚れてしまいそうだわ。
「深月さんの料理は美味しいのよ!それと、料理だけじゃなくてお菓子も美味しいの!」
皐月が興奮したように言った。
