奇跡を起こした12の月光





水無月くんの魔法で神無月くんの家まで一瞬で飛んだ。



さすが…。



「深月(ミツキ)さん!聖治(ショウジ)さん!」



「あら、葉月ちゃんいらっしゃい。皐月ちゃん達も」



柔らかな笑みを浮かべている若い女の人。



誰だろ…?



その隣にいるのは、キリッとした感じの男の人。



この人たち夫婦なのかしら?



葉月達は知ってるみたい…?



「龍、そちらの女の子は?始めてみるな」



「この子は高等部から仲良くなった同じクラスの音川弥生さんだよ。音川さん、こっちは俺の親」



えぇ?!



すっごい若い…。



「弥生ちゃんね!初めまして、龍の母の深月です。よろしくね!」



「同じく、龍の父の聖治だ。」



フレンドリーな優しい笑顔を浮かべてる深月さんと聖治さん。



「よろしくお願いします。」



私はそんなふたりに頭を下げた。



無愛想なのもあれなので、表の取り繕った笑顔で返した。



それよりも…ここ、神社…?



となると……?!



もしかして…いや、もしかしなくても神無月くんの家って神社なの?!



それも結構有名な大きな神社。



Sクラスってすごい人たちの集まりなのかしら…?



神無月家が神社、水無月家は王家に関わりのある家だし…。



私は──だし…。



これは、あとの3人も結構有名な家なのかしら?