奇跡を起こした12の月光




※・※



「弥生!寮まで一緒に行こ!」



星川さんに誘われ、半強制的に一緒に行くことになった。



「弥生ってさ、寮何号室?」



寮の部屋番号?



なんでそんなこと聞くんだろう。



「S-103」



私は質問の答えだけ答えた。



「そうなの?!残念。隣の部屋が良かったな。」



そんなに残念なことなのだろうか。



それに、明日になれば寮も部屋も変わるんでしょう?



それにSクラスは6人しか居ない。



「そういえば、中等部どこにいってたの?私、弥生のこと見たことないんだよね〜。」



うっ…痛い質問がきたわね。



どうやってかわそうかしら。



「私も、見たことないから、違うところだったんじゃない?それよりさ、寮も部屋も明日には、変わるのよ?もしかしなくとも近くの部屋になれるわよ。」



私は、軽く流して、寮の部屋の話に戻した。



これ以上追求はされたくない。



暦月魔法学園は、初等部、中等部、高等部があり、だいたいの人たちは初等部から上がってきてた人たちだ。



だから、私が見ない顔で気になったのだろう。



「そうじゃん!明日、ペア組むから、近くなれるじゃない!明日にかけましょう!」



星川さんがそう言ってから、私たちは、ほとんど喋ったりせずに、それぞれ自分の寮に帰っていった。