そんな人を頼れるわけが無い。
それに、私の運命に巻き込みたくない…。
「何勘違いしてるか分からないけど、俺音川さんに頼られるの何気待ってるんだけど?」
その言葉に少しドキッとした。
そんな言葉桜以外誰にも言ってもらったことは無い。
どうして…?
「…なんで……?」
「そんなの、音川さんに1人で無理して欲しくないからだよ?それに、自覚してる?何隠してるのか知らないけど、Sクラスのみんなが音川さんに頼って欲しいって思ってるよ。」
…ナッ。
ずるいよ…。
急にそんなこと言われても…私…。
『弥生。もっと人を頼りな?頑張るのはいいけど、無理しすぎだよ。』
桜…。
『俺からも言っておく、愛斗の言ってることはほんとだ。こいつとのもう1人のパートナーとして断言するよ。』
頼る、か…
そんな言葉私には無縁だと思ってた。
「…わかった。今度からは無理はしない。桜のためにも。」
「分かればいいんだ。」
何よ、その上から目線。
『ほら、葉月達が下で待ってる。早く行くぞ。』
私たちはリビングへと向かった。
完全に回復してない私と桜は、愛斗と愛の手を借りてなんとかたどり着いた。
ドアを開けると真っ先に皐月が飛びついてきた。
葉月みたい…。
「弥生ちゃん〜…良かった〜…!!」
ボロボロと泣きながらそう言ってくれた。
ほんとにさっきの葉月みたいだわ。
「『心配かけてごめんなさい。』」
私と桜は頭を下げた。
