奇跡を起こした12の月光




桜としばらくお話していると、再びドアのノックする音が聞こえた。



「はい」



「俺…葉月に呼ばれたんだけど…入っていいか?」



「えぇ、どうぞ。」



私が答えた直後、ドアが開いた。



そこには、水無月くんと、愛がいた。



「で?話って何?」



そう改まって言われると、少し答えずらいわね。



でも、言わなくちゃ



「そこまで重要ではないのよ。ただ、水無月くんと愛に感謝したくて…。その…ありがとう」



『私も…弥生から聞いたわ。ほんとにありがとう。』



「そんなこと…?いちいち言わなくてもいいのに。な?愛」



『そうだな。俺たちが勝手にやった事だし…』



私と桜は顔を見合せた。



水無月くんは特に表情は変わってないけど、愛の方はすごくわかりやすい。



顔が完全に照れている。



なんか、Theツンデレね。



桜も同じことを思ったのか、クスクスと笑っていた。



「そうだ、音川さん。」



急に呼ばれてびっくりしたわ。



「なに?」



「俺らなんだっけ?パートナーだよな?」



ん?急に何言ってるんだろう。



「えぇ…そうだよ?」



「なら、なんで俺の事頼ってくれなかったわけ?」



?!



それは……。



ホントのことをいえば、私は水無月くんをパートナーとは思えない。



ただのクラスメイト、または形だけのパートナー。