待っている間に何しようかしら?
数分はあるし……
魔力も結構寝たからほぼ元通りになっている。
私は桜の横に座った。
そして、桜に手をかざし、
「ヒーリング」
そう唱えた。
すると、さくらがあたたかい光に包まれた。
『…ん…』
「桜」
私は桜に少し、でも今あげられる魔力を送った。
桜に早く目を覚まして欲しかったし、何より心配だった。
私の唯一の心からの仲間と思える子だから。
桜に何かあったら私は絶対気が気じゃない。
『…やよ、い?』
「えぇ、そうよ。おはよう、桜」
私は桜が目を覚ましてくれたのが嬉しくて、心からの笑顔をむけた。
「良かった…無事だったのね。」
『それはこっちのセリフよ。』
「私は大丈夫よ。」
私たちはクスクスとしばらく笑いあった。
久しぶりに桜とこんなに笑ったかもしれないわ。
楽しい…!
『弥生…泣いた?隠しても無駄よ。私の目は誤魔化せないからね?』
「…さすがね。」
桜はほんとにすごい。
私のちょっぴりな変化にも気づいてくれる。
そんな桜がいるからいつも私は心強い。
