※・※
「ヤバい…!!かっこいい!!」
「お人形さんみたい…!!すっごく可愛い…!!」
「「「「「美男美女!!」」」」」
えぇ…ただいま私はすごく気まずいです…。
それぞれのクラスが散策に出たのはいいものの…視線が痛い…。
それに、さっきからなんかコソコソ言ってるわ…。
隣には何故か水無月くんがいる。
ほんとにいろいろと理解が追いつかない。
「なぁ…」
「…?!……」
急に話しかけてくるからびっくりしちゃった。
「なんか、気味悪くないか?」
それは私も少し思ってたのよね〜…。
「えぇ…私も同意見。」
「今、まだ昼くらいだよな?なのに、なんでこんなにも薄暗いんだ…?」
そう、今はまだ散策開始から少ししか経っていない…。
時計も11時を指している。
「嫌な予感…。何事もなければいいけど…。」
そう心配したのもつかの間、急に辺りがもっと暗くなって、周りが見渡せないくらいになってしまった。
遠くから、悪意まみれの魔力が漂ってきた。
私は急いで臨戦態勢を整えた。
「桜!!」
『おけ!』
【今日散策しているペット達!!全員に指示する!!主人達を速やかに今日の旅館へ帰してください!!緊急事態です!!】
私が桜にお願いしたのは、今日散策をしている人達のペット達へのテレパシーでの指示。
桜の声には誰も逆らえないのだ。
そして、ペット達に指示すれば自然とペット達がテレポートを使って桜の指示通りに動く。
私がテレパシーを送るよりこっちの方が効率がいい。
私は、全ての人達が帰るのを待ってから、より一層周りを警戒した。
