そばにいろ


数日たったある日。

私たちはまた族の集まりに向かった
前よりもだいぶ話せるようになった。



だからこそ、同じ女子である蘭さんとはもっと話してみたいと思うようになった。



「あ、美咲ーー」

「蘭さん!」

蘭さんはいつも優しく話しかけてきてくれる今なら友達同士で話すような話が出来るのだろうか…。


「あ、あの…ずっと気になってたんですけど。」

「ん?」

「蘭さんってその…好きな人とか…彼氏とかいるんですか?」

「私はねぇ…陸が好きかな。」

「えっ?」

一瞬思考が止まってしまった。





そりゃそうだ私よりも一緒にいた時間が長いんだもん。

でもすごく嫉妬してしまう。


「なーんてね嘘だよ笑笑」

「えっ!?」

「陸の事は恋愛対象として見たことないかな笑笑」

「なーんだ。」

私は心底ほっとした。




「でもね、彼氏はいたよ笑」

「元彼さんのこと聞きたいです!!」


私がそう言うと向こうの方から総長さんの声が聞こえてきた。


「やばい。あいつが元彼の話しだすと…」


え、私はやばいこと言っちゃったかな…


「もう浮気性のクソ野郎!私に付き合ってってかっこよく言ったくせに??私が暴走族に入ってるって言ったらそんなこと関係ないよとか言ったくせに??
付き合って3ヶ月くらいしたらどんどん違う女の子と付き合い始めてさ??それにそれに……」



蘭さんはお酒を飲んで酔っ払ったかのように元彼の事をずっと語り続けた。