「はぁ、はぁ・・・」



真戸華は息を切らせながら歩いていた。



その目には涙がたまっている。



雅哉・・・あなただけ幸せになんてしないわ。



あなたはあたしと生きるの。



真戸華は道端にうずくまった。



身体がいうことをきかない・・・





「大丈夫ですか?」



誰かが声をかけてきた。



真戸華が顔を上げる。



そこには、かつての同僚、平井友江が立っていた。



「友江・・・」



真戸華は思わず呟いていた。