「このお店、ちっとも変わってないのね」



一年振りに訪れたレストラン。



全てが、一年前のままだ。



真戸華はホッとした。



「何食べる?」



と、雅哉はメニューを広げて、



「いつも通り、スパゲティ?」



「当たり。一年前みたいに美味しいといいけど」



「どうだろうな」



雅哉は笑いながら答えた。



―――姿は全く違うのに、真戸華に見える。不思議だ。



雅哉は微笑みながら真戸華を見つめていた。



もっと早く、あの喫茶店に行っていれば悩まなくてすんだのに・・・