最期に、どこかで冷たいものでも飲もうかな。 雅哉は近くに喫茶店を見つけて中に入っていった。 「―――あの、営業中ですか?」 思わず訊いてしまうのも無理はない。 店には客が一人もいなかった。 「もちろんです」 と答えたのは、店のオーナーと思われる白髪の老人だった。 笑顔がとても穏やかで、雅哉は無意識のうちに微笑み返していた。 「アイスコーヒー一つ」 「はいはい。今日は暑いからねぇ、ウンと冷たくしてあげるよ」 老人は笑顔で言った。