このままだと、千帆の次は誰が奪われてしまうかわからない。


 だから私たちは、もう一度裏はないちもんめを行いその真相を突き止めると同時に、奪われてしまった千帆を取り戻すことにした。


 カミサマに《ほしい子》を伝えてゲームで勝てば、千帆はこの世に帰ってこれる。


 だけどそのゲームで、またも私たちは負けてしまった。




 二手に分かれて探しているとき、先に「弐」のカミサマを発見したのは遥だった。


 8年前とはいえ、恐ろしかったあの記憶は鮮明だ。


 カミサマはほとんど目が見えない。代わりに、耳がすごくいい。


 それを遥もわかっていた。だから表情だけで私にカミサマが来たことを伝えると、私たちはカミサマが遠くに行くまで息を潜めてやり過ごすつもりだった。