「新菜……ごめん!」


 そう叫びながら、玉緒が廊下の向こうへ逃げていくのが見える。


 叫び声に反応し玉緒を追いかけようとするカミサマの着物を、あたしは懸命に握りしめた。


「あんたの相手はこっち……!」


 遠ざかっていく玉緒を諦めたカミサマが、あたしに狙いを定める。


 「弐」と書かれた紙が視界いっぱいに広がって、あたしの首はちょん切られた。


 ◇