「……っ!」


 殺しても殺しきれない震えが、指先から漏れ出て個室の扉に擦れた。


 その瞬間、扉の前の気配が変わったと思うと、


 ガンガンガン!!!


 強く扉が打ち付けられる。


 古くなった学校の扉じゃ限界だった。


 ガキッ!! と音がしたと思うと鍵が壊れていて、自然と開いていく扉の向こうでは青い着物が揺れている。


 カミサマの青白い手が私の首を掴もうとしていた。


 もう、おしまいか――。