「ねぇ待って、これ何!」


 一旦歌が終わり、ふっと息を吐き出す美依に問う。


「何あの声! 絶対人間のじゃないじゃん、こんな夜中に……意味わかんない」


「あれはカミサマの声よ」


 あぁカミサマですか。ってそうじゃない!


 あたしは別に、あの声の正体が知りたいじゃない。どうも美依といると調子が狂う。


「あたしはこんなゲームもうやめたいの! やめる方法を教えろって言ってんの!!」


「やめる方法……?」


 美依はつと首を傾げると、


「ないわ」


 まっすぐあたしを見つめたその目は、冗談を言っているようには思えなかった。


 そうして、あたしはカミサマとの命をかけたゲームを始めることになった――。