「じゃあ、今夜21時にこの3年1組で集合ね」


 美依のその声が、カーテンと扉に遮られてくぐもって聞こえた。


 21時に3年1組ね。


 どうしてそんな夜遅くに、とか。夏休みの小学校で何するわけ? とか。


 いろいろ疑問は思い浮かぶけど、いやいや、気にしちゃだめだ。


 だけどそのとき、あたしの耳にはっきりと「カミサマ」の単語が届いた。


 言ったのは遥だ。


「始めよう。カミサマとの命がけのゲームを。千帆を取り返そう」