裏はないちもんめ〜禁じられた少女たちの遊び〜

「……小森新菜ちゃんへ?」


 そこに書かれた名前に、あたしは首を傾げた。


 紛れもないあたしの名前だ。小森という名字は三國町では一般的なものではあるけど、それにしたって新菜という名前はかなり珍しい。


 とはいえ、あたしはこの小学校の卒業生だ。当時書かれたものが残っていてもおかしなことではない……。


 そう考えて掃除用具入れに戻そうとした、が。


 残された画用紙に書かれた文字に、あたしは目をみはった。


【天国でも元気にしていてください】