カミサマの攻撃が、止んだ。


 スリープモードに入ったように、項垂れるカミサマはもう1ミリたりとも動かない。


 だけどさっき遥が倒したときのように、着物だけ残して消えはしなかった。


 それだけで、このカミサマが他とは違うことを思い知らされる。


 そしてその顔は。


 俯くカミサマの顔を、あたしは下から覗き込んだ。


 大きめの丸縁眼鏡。優しげな童顔。


「――千帆、見つけた」


 2年ぶりの再会が、こんなところになるとは思わなかったけれど。


 そこにあったのは紛れもない、瞳を閉じた千帆の顔だった――。