猪突猛進。


 あたしと美依の些細な攻撃など気にも止まらないようで、カミサマはあたしの首めがけて一直線に飛んでくる。


 鋭利な爪での攻撃に加え、動き続けるカミサマの顔の和紙を剥がすのは並大抵のことではないだろう。


 だけど、今なら。


 カミサマにはあたしの首筋しか見えていない。


 そんな今なら、いける。


 あたしはカミサマの顔に手を伸ばすと、そこに貼りつく和紙を一気に引き剥がした――!